別荘の長寿命化には湿気対策が不可欠

床下

2023年6月11日別荘生活

別荘を購入したのであれば、今後できるだけ長期にわたって新築同様のコンディションを維持したいと願うのは当然です。特に日本のような湿潤な気候であれば、やはり湿気にともなう部材の劣化などについて、より多くの注意を払うべきでしょう。

別荘の維持には湿気対策が重要

別荘といっても鉄筋コンクリート造から木造、ブロック造までその構造はいろいろですが、ことに我が国では木造となっているのがふつうです。

木造住宅の場合、過剰な湿気によって腐食してしまうことがあり、放置すれば人の住めない状態まで劣化し、ついには崩壊してしまうことも少なくはありません。

そこまで深刻な劣化ではなくとも、たとえば写真にあるように、内装の壁紙が剥離してしまったり、カビが繁殖してしまったといったことは、管理の行き届かない別荘ではよく聞かれるところです。

そこで別荘を湿気から守り長寿命化を図る対策がいくつか考えられます。

壁紙剥離

換気で湿気をコントロールする

湿気は別荘建築の大敵となることから、日常的に湿気のコントロールをしておきたいものです。

これは何も大掛かりな準備をしないでも、ときどき窓を開けるなどして換気をしっかり行うこと、必要に応じて除湿機を使用して湿気を室内から排除することによって、充分に対策が可能です。

一般的な住宅の場合には、特に意識しないでも日常的に換気をしているはずですが、別荘の場合は使用頻度が少ないことから、対策が十分ではない可能性があります。

少なくとも季節ごとに別荘に出向いて換気や清掃などのメンテナンスを行うか、または別荘地を取り仕切っている管理会社に有償でメンテナンスを依頼しておくことが必要です。

雨樋の設置と定期的な清掃

物置や離れのようなごく小規模な建築であれば省略されるケースがあるものの、別荘のようなある程度大型の建築物であれば、軒先に雨樋を設置しておくことは必須となります。

雨樋は屋根に降った雨を1か所にまとめて効率的に排水し、側溝などに導くための装置です。
もしも雨樋がなかった場合、雨水は屋根の端から直接地上に垂れ流されてしまい、外壁や基礎に大量の水が跳ねて劣化を早めたり、軒天から雨水が室内に浸入して雨漏りの原因になったりすることがあります。

そこで雨樋の設置が求められるわけですが、設置しただけで安心してしまうのもまた問題といえます。
雨樋はいうまでもなく屋外にあることから、枯れ葉や枯れ枝が詰まりやすいほか、スズメやドバトなどの鳥が巣をつくりやすい点に注意が必要です。

こうした状態を放置してしまうと、雨樋が本来の役割を果たせずに水が漏れてしまい、湿気の急上昇につながることがありますので、定期的に雨樋を清掃・点検することで、これを防ぐことができます。

屋根の点検と修理

建物を構成する重要な要素のひとつが屋根であることはいうまでもありません。
屋根はスレートや和瓦などの適当な屋根材で覆われているはずですが、常に直射日光や風雨にさらされる過酷な環境にあるため劣化が進みやすい部分といえます。

施工不良があると風で吹き飛ばされたり、一部が剥がれて雨水が浸入するなどして雨漏りが発生することがありますので、定期的に屋根に傷みや雨漏りがないかを点検し、必要に応じて補修を行いましょう。

定期的なシーリングや外壁塗装が重要

外壁も屋根と同様に、戸外にあって紫外線や風雨の影響を受けやすい部分といえます。もしもひび割れや破損がある箇所を放置しておくと、ここから雨水が浸入して内部の木材の腐食の原因となるため、シーリング剤を注入して塞いでおくことも求められます。

同様に外壁塗装を定期的に行い、表面をパックして紫外線や風雨から内側を守ることも重要です。外壁塗装の際には、塗料の種類もしっかりと選ぶようにして、長期間にわたって機能が果たせるようにします。ログハウスのような木の質感を生かした構造の建築物も、ステイン剤を重ね塗りするなどして十分にコーティングを図ります。

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