戸建て別荘物件の耐用年数を知る

別荘生活

別荘に限らず不動産にはそれぞれの種類に応じた耐用年数があります。もっとも、ひとくちに耐用年数とはいっても、国の法令のひとつである財務省令に基づくものと、実際の寿命に基づくものの、大きく分けて2つの種類があります。そして不動産の寿命というのは決して固定的なものではなく、メンテナンスやリフォームしだいでは、さらに寿命を延ばすことが可能です。

省令に基づく耐用年数とは

別荘を含む戸建ての住宅は、法律上の「減価償却資産」に当たり、その種類に応じた財務省令に基づく耐用年数が定められています。
「減価償却資産」とは、読んで字の如く、取得からの年数が経過するにしたがって、その価値が一定の金額または割合で減ってしまう資産のことをいい、その具体的な年数を定めているのがここでいう財務省令です。
減価償却資産には戸建て住宅のほかにも、自動車や機械・備品などのさまざまなものがあります。

財務省令にもとづく具体的な戸建て住宅の耐用年数ですが、木造住宅は22年、鉄筋コンクリート造住宅は47年とあります。
また、一般にはあまりお目にかかる機会はないかもしれませんが、金属造、れんが造、石造、ブロック造、ほかにトタンぶきなどの簡易建物についての耐用年数も定められています。

実際の戸建て住宅の寿命

これらはあくまでも法律上の減価償却を行うための目安であって、たとえば木造戸建て住宅なら新築から22年を経過すればかならず劣化して使い物にならなくなってしまうのかといえばそのようなことはありません。
一般に木造の戸建て住宅は新築から30年、40年程度であれば、意外と住宅としての機能を維持することができるケースが多いものです。

ただし、住宅の寿命は湿気によるカビや腐食、シロアリの被害などによっていくらでも短くなってしまいますし、逆に常に換気を行って湿気を逃し、こまめに清掃をするなどの日常的なメンテナンスをしっかりとしておけば、寿命が延びることも期待できます。

住宅の寿命を延ばすためのリフォーム

建物の寿命を延ばすための方法として、日常的なメンテナンスに加えて、外壁塗装や屋根塗装などのリフォームも効果的です。

外壁塗装や屋根塗装の手順として、最初に高圧洗浄機で表面のコケや汚れをきれいに洗い落とし、ひび割れや継ぎ目の部分をコーキングで補修した上で、足場組み、養生、下塗り・中塗り・上塗りと作業を積み重ねるのが一般的です。
こうして建物表面のコーティングをしっかりと行うことで、内部にダメージが浸透してしまうことを防ぐことができます。

そのほかにも今ある建材は剥がさずにそのままにして、上から耐久性の高い新しい建材を重ね張りする方法があり、これは「カバー工法」と呼ばれています。
「カバー工法」に用いる建材としては、ガリバリウム鋼板や窯業系サイディングボードがありますが、あまり重量があると耐震性に課題が生じるため、事前に業者と相談して検討するとよいでしょう。

もちろんすでに雨水が内部に浸透していて腐食などの被害が出ているようであれば、屋根の吹き替えや外壁の張り替えといった、既存の建材をいったん剥がして新しいものに交換する大掛かりなリフォームが必要になります。