別荘に出没するクマネズミ・その生態と対策上の注意とは

捕獲されたネズミ 暮らし
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あこがれの別荘を購入しても、そこでの平穏な生活をおびやかす存在はいろいろとあるものです。そのひとつに家屋に住み着く野生動物が挙げられますが、なかでもネズミの出没には注意が必要といえます。

ネズミは意外なほどに賢さと身体能力にあふれた生き物であり、予防や駆除をするに当たっても、その生態をしっかりと把握した上で、適切な対応に努めることが不可欠です。

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クマネズミの姿・形

日本国内で身の回りに多く存在するネズミは、クマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミのおおよそ3種類だといわれています。
このうち郊外の家屋の天井などに住み着いている種類はクマネズミがほとんどで、見た目は次のような特徴があります。

体長:約15~25cm(尾を含めると30cmほど。ただし、普段は丸まった姿勢なので、半分ほどの長さに見える。)
体色:茶色~黒褐色。腹の部分だけ白い。
その他:しっぽは体長よりも長いか同じくらいで細い。胴体も細身ですばしっこく、逃げ足が速い。
正面から見たクマネズミ ケージをかじるネズミ
これがクマネズミだ(普段は両手を前に出して腰を丸めているので小さく見える) 体を伸ばしてケージをかじるクマネズミ(胴体・しっぽとも15センチほどある)

クマネズミの生態

クマネズミの生態について、一般的には次のようなことがいわれています。
これらはあくまでも「一般的」な解説であり、個々のネズミを注意深く観察してみると、これらにあてはまらない事例もあれば、逆に予想以上に特色が際立っていることもあります。

夜行性 主に夕方~深夜に活動し、暗い場所を好む
高所を好む 天井裏、屋根、柱を登るのが得意で、他のねずみよりも運動能力が高い
慎重な性格 新しい環境や物に警戒心が強く、わなにかかりにくい
雑食性 特に穀物や果物を好むが、昆虫なども食べる
繁殖力が高い 1年に5~6回出産し、1回の出産で5~8匹ほど生まれる
屋内でも生息 野外のほか家屋の天井裏、ビルの壁の中、倉庫などに住み着く

体験からわかった驚きのネズミの行動パターンとは

とある別荘でのネズミの出没事例(延べ99匹)をもとに、ネズミを観察してさらにくわしく行動パターンを分析したところ、次のような特徴がわかりました。

ネズミは深夜に出没する

99匹の事例からネズミ出没時間の法則性を探ってみると、活動のピークは深夜(0時から4時)であり、ほとんどがこの時間帯に集中していることがわかります。いっぽうで夕方(19時30分)から夜にかけても活動の兆候が記録されていますが、いずれにしても、ネズミは夜行性で、夕方から活動を始め、深夜から未明にかけて行動が活発化する傾向があることが読み取れます。

ネズミ出没時間

エサに夢中、でも人間の視線は大きなストレス

種を食べるネズミ

別荘の天井裏にかご型のわなをしかけ、ネズミのようすを観察してみると、エサを目当てに深夜かごの中に入ったネズミは、人の姿が見えないときは夢中でエサをむしゃむしゃと食べ続けるのがふつうです。

しかし、背後に人の気配を感じると、一瞬「はっ」と驚いたような表情を浮かべて急に動きを止め、だいたい次のようなストレス反応を見せます。

その場で固まってしばらく動かない
体をブルブル震わせる
歯をガタガタと鳴らす

これらの行動は、おそらくネズミにとっての「恐怖」や「警戒心」の現れで、身の危険を察知したときに取る典型的な反応のようです。

わなにかかっても脱走を試みるネズミ

ストレス反応のあと、ネズミは次のような行動に移ります。

両手で顔をぬぐう
後ろ足で体を掻く
体を伸ばす(ウォーミングアップ)

これらはまるで一種のリセット行動のようであり、気持ちを落ち着かせてから次の行動、すなわちわなからの脱走に備えているようです。

実際にわなからの脱走を試みるとき、ネズミは次のような行動を見せます。

金網の隙間に鼻先を差し入れ、すき間の広さをチェックする
すき間に頭が通れば、そのまま前進して胴体もすり抜けて脱出する
金網の底を両手で掘るしぐさをする(地面にトンネルを掘って逃げるつもりか)
金網を前歯で噛み切ろうとする

このような行動から、ネズミがかなり賢く、かつしぶとい生き物であることがよくわかります。

アクロバティックな動きのネズミ 金網をかじるネズミ
アクロバティックな動きで出口に取り付くネズミ すき間に鼻先を差し入れ金網をかじるネズミ

意外な身体能力!ネズミのジャンプ力

ネズミの後ろ足は、前足(両手)に比べてかなり大きく、非常に発達しています。これにより、小さな見た目以上の跳躍力を持ち、逃げるときは驚くほどのスピードで走っていきます。

「あっ」と思ったときにはもう遅く、柱や梁を伝ってもう見えなくなるレベルの速さです。屋外で逃げられてしまった場合、素手で再び捕まえるのはほぼ不可能といえるでしょう。

ネズミの予防・駆除に当たって注意すべきこととは

以上のようなネズミの特徴を踏まえると、ネズミの被害を予防するのであれば、天井裏など高所への侵入経路をふさぐこと、エサとなる食品にネズミの手が届かないよう密閉すること、などがポイントになることがわかります。

また、カメラでネズミの行動を監視したり、ネズミ捕獲用のわなを設置するのであれば、深夜の0時から4時ごろを狙うのが効果的といえます。ただし、警戒心が強く、すばしっこいネズミに対応するには、ネズミが行動を始める時間帯の前にカメラやわなを設置し、数日程度はそのまま様子をみて馴染ませるような配慮も必要になるかもしれません。

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